人間にだけ脅威の、豚インフルエンザ!
インフルエンザウイルスは、常に変異し続けており、たまに、
人類の免疫システムが、かつて経験したことのないウイルスが発生すると、
世界中に波及し、パンデミックを引き起こしてしまう。
いずれ、どんな型のインフルエンザウイルスでも、
予防できるワクチンが、開発されるかもしれないが、
現段階では夢物語に過ぎない。
多数の死者を出した、パンデミック(世界的流行)で有名なのは、
1918年のスペイン風邪である。
世界で感染者6億人、死者4,000万人〜5,000万人という、
空前の流行ぶりだったわけだが、毎年流行する様々な病気が、
穏やかに過ぎていくのか、大流行するのかは、医療関係者や研究者だけでなく、
日常生活を送る我々にとっても、関心の的である。
特に、1997年に鳥インフルエンザが発生して以来、
毎年のように懸念が表明されてきたが、今のところ大きな問題にはなっていない。
しかし、鳥よりも豚の方が、新たなウイルスをもたらす可能性は高く、
しかも、豚インフルエンザは、鳥インフルエンザより、
人間に感染しやすいことは、あまり知られていない。
そのためには、養豚場のチェックは、
欠かせないはずなのだが、ここに大きな問題がある。
人間社会にとって、大問題となるインフルエンザウイルスは、
豚には、ごく軽い症状しか起こさないからだ。
そのため、豚インフルエンザは、口蹄疫のような、
「届出疾患」 になっておらず、事実上野放しである。
世界的にこうした状態なので、今後、豚インフルエンザが、
大流行する可能性があることだけは覚えておこう。
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