潜在的な恐怖は消えていない、日本脳炎!

 

 

 

 

 

 

 

 

日本脳炎は、発症したら2割〜3割の確率で死亡し、
3割〜4割は後遺症が残る、恐ろしい病気だ。

 

 

長年、3歳前後からワクチン接種を行っていたが、
2004年に、接種を受けた中学生が、重い急性散在性脳脊髄炎を、
発症したため、接種を中止していた。

 

 

その後、新種の日本脳炎ワクチンが開発され、今日に至るが、
ワクチンを接種すべきか否かは、インフルエンザと同様に、
専門家の間でも評価が分かれている。

 

 

最近の遺伝子研究から、日本脳炎ウイルスは、
東南アジアからやってくることが、明らかになっている。

 

 

東南アジアでは、日本脳炎は、依然として猛威をふるっており、
感染した蚊が南西風に乗って、日本に飛ばされてくるのかも知れないが定かではない。

 

 

日本における日本脳炎ウイルスには、東南アジアにない特徴がある。
それは夏の間に流行し、冬の間は姿を消して、春になるとまた姿を現す点だ。

 

 

日本脳炎の感染経路は、豚と蚊が、互いに感染しあってウイルスが増殖し、
豚から感染した蚊が、人間にウイルスを移す。

 

 

およそ100〜1,000人に、1人の確率で発症する。

 

 

人と人の間で直接移ることはないため、流行をもたらすのは、
感染者の増加ではなく、感染豚と感染蚊の増加である。

 

 

 

日本で1960年代に、年間1,000人以上が罹患した日本脳炎も、
現在は、年間10人を下回るため、過去の病気というイメージが定着している。

 

 

しかし、ウイルス自体がなくなったわけではなく、
環境のちょっとしたバランスの変化や、病原体の変異によって、
再び流行しないとも限らないことだけは、覚えておこう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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