肺炎を引き起こす、新型インフルエンザ!
2009年に発生した新型インフルエンザは、
子どもから、働き盛りの比較的若い世代に、
重篤な肺炎を起こす可能性がある感染症として、認知が進んでいる。
そもそも季節性インフルエンザでは、ウイルス性の肺炎は、
ほとんど見られないはずで、仮に、肺炎が起きたとしても、
その場合は、インフルエンザで弱った肺に、他の細菌が感染して、
引き起こす、二次性肺炎であった。
従って、患者の大半は免疫が低下している、高齢者、
ということが多かったが、新型インフルエンザによるウイルス性肺炎は、
若年層を中心に、どの世代も罹患するのが特徴だ。
二次性肺炎よりも治療が難しく、命にかかわることも少なくない。
しかし、これらのことは、新型インフルエンザウイルスが、
人間の体内に来てから、まだ時間があまり経っていないため、
という研究成果もある。
なぜなら、伝播する特徴を持つインフルエンザウイルスは、
通常、感染している人の上気道から飛び出して、
他の人の上気道に移るのが、普通だが、肺から飛び出して、
他の人の肺にまで到達するのは、非常に困難だからだ。
従って、今は、肺炎を引き起こす新型インフルエンザも、
時間が経てば、普通の季節型インフルエンザになる可能性がある。
ウイルスの変異といえば、どんどん悪くなっていくことばかりを、
想像しがちだが、人間の免疫力や回復力を信じ、
自己免疫力を高める医療が人気を集めているのも、
こうした部分があるからかもしれない。
しかし、致死率の高い、”鳥インフルエンザ” が、
いつ人間から人間へ、効率よく伝播しないとも限らない。
そんなことが起これば、かなりの被害になるだろう。
そうならないよう、研究が進むことを願うばかりだ。
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