薬物依存の解決に、家族はどう取り組むべきか?
「薬物依存症の解決は、家族がカギを握っている」 と言われるように、
薬物問題への家族の関わりは、本人が薬物依存から立ち直れるかどうかの、
大きなウエイトを占めている。
多くの家族は、孤独の中もがき苦しんでいる。
それは、体面や体裁を気にする、日本社会の弊害の表れでもある。
まず大切なことは、専門家に相談することだ。
長い苦難な生活の中、本人はもちろんのこと、
家族も、人間不信に陥っているケースが多い。
専門家から、知識と情報を得て、適切な対応を身につけることは、
本人だけでなく、家族の、人間としての自信を取り戻すことにも、繋がるのだ。
また、家族を対象にした、支援グループや自助グループに、
積極的に参加することも、大切である。
多くの家族は孤独で、誰にも悩みを話せずにいる。
お互い、自分の置かれた環境を語り合い、共有することで、
薬物問題に立ち向かう勇気を、持つことができる。
家族だけで薬物問題を解決しようとしても、決して上手くいくことはない。
なるべく早い段階で、他者を頼る勇気を持とう。
薬物依存者を家族に抱えると、家庭生活はぎくしゃくする。
家族は本人に対して詰問するのではなく、
「薬物依存は病気である」「回復には時間がかかる」
という共通認識を持ち、なるべく、
普通の日常生活をすることが、大切だ。
特別扱いをするのではなく、普通に生活を送る中で理解を深め、
温かい家族関係を築くよう、心がけよう。
薬物依存から完全に脱却するには、早くても、数年が必要だ。
張り詰めた生活を送らず、時にはリラックスする時間をもって、
気長に取り組むことを、心がけてもらいたい。
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