薬物依存症を、防止する方法はあるのか?

 

 

 

 

 

 

 

慢性疾患で、再発しやすい特徴を持つ、薬物依存症だが、
薬物を完全に断つことができれば、健康な生活ができる、病気でもある。

 

 

日本においては、1998年に、薬物依存への対策を打ち出すまで、
司法処遇が対応の中心だったが、まだまだ進んでいないとはいえ、
現在では、治療的対応が行われている。

 

 

さらにここ数年は、再発防止を目的としたプログラムが、導入されるなど、
薬物依存者の社会復帰対策は、着実に歩みを見せている。

 

 

とはいえ、薬物依存症を、特定の人の問題と捉える傾向は、
依然として根強く、社会問題としての視点は、まだまだ欠けているのが現状だ。

 

 

薬物依存している人というと、一般的なイメージでは、
テレビドラマなどに出てくる、目がうつろでよだれを垂らしているような、
誰が見てもおかしな状況になっている人と、思いがちだが、
一見、他人の前では普通に生活をしているような人でも、薬物依存症の人はいる。

 

 

というよりも、多くの人はそうだ。

 

 

このように、薬物依存患者の様子ひとつとってみても、
偏見と誤解が渦巻いている。

 

 

従って、正しい知識と情報の共有を進める啓発活動が、
以前にもまして求められている。

 

 

また、薬物問題の相談機関が、不足しているのも現実だ。

 

 

薬物使用が発覚しても、家族はどこに相談すればいいのか分からず、
対応が遅れ、依存の進行に繋がってしまう。

 

 

ストレス社会がそれに拍車をかけ、自らの個性を大切にし、
他者との絆を実感することが、非常に難しくなっている。

 

 

かといって、お互いがお互いを見張るような関係は、望ましくない。

 

 

信頼と尊重で結ばれる、豊かな人間関係を形成するには、
まず、本人と家族のしっかりとした意志が、大切である。

 

 

これからの時代には、他者との絆を大切にしながら、
自己を保つバランス感覚が、何よりも大切になってくるだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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